『遺品整理ができない』辛い悩みをお持ちの方へ

遺品整理の悩みといえば、さまざまな感情が込み上げてしまうことによる辛さです。生前に大切にされていた愛用品や、ちょっとした手紙のような故人様の思いが詰まった物など、ひとつ見つけるたびに思わず手が止まってしまうこともあるでしょう。このように、整理を進めていく過程で、どうしても気持ちが塞ぎがちになってしまうのが遺品整理です。

このページでは、故人様との辛い別れを受け入れ、遺品整理を進めていくためのいくつかの考え方と方法をご紹介致します。

遺品整理や片付けができない辛い悩み

遺品の整理が辛くてできない、やりたくないとお悩みをお持ちのご遺族もいらっしゃいます。とはいえ、いつまでも放置できないところが遺品整理の難しい所です。遺品整理にまつわる問題には様々な思いや事情が混在しているものです。

まずはよくある遺品整理のお悩みと、その対処法を挙げていきましょう。

とにかく辛くて整理できない

予期せぬ突然の死別となると、故人様のお部屋に一歩入ることさえ辛いものです。無理をしてもいっそう悲しみが募り、ご遺族の精神的な負担となってしまいます。しかし、いつかは整理しなければなりませんので、まずはお気持ちを整理することが大切です。

とはいえ、お亡くなりになった直後から遺品整理が必要になるというわけではありませんから、ある程度気持ちの整理がついてからでも問題ありません。あまりの悲しみで整理を進めていくことができないといった場合、まずは食品や植物といった傷むもの、シーツやカーペットのような布製品などから、ゆっくりと手を付けてみましょう。

分類ができない

同じご家族とはいえ人の物を処分するというのは、きっと生前だとしても難しい作業です。これは通常の片付けと同じですが、いつか家族が使えるのではないかと思うと、なかなか捨てられなくなってしまいますね。また、勝手に不要なものと決めて良いのだろうかと、ご遺族が罪悪感にさいなまれてしまい、スムーズにはいかないこともあります。

そんなときは少し冷静になって、故人様の立場になって考えてみましょう。もしも、自身の遺品整理をするご家族を見守るとしたら、きっと「自分の物は整理しても構わないから、早く笑顔に戻ってほしい」と思うのではないでしょうか。

故人様もきっと同じように考えているとお考えになれば、遺品整理も前向きに取り組みやすくなるのではないでしょうか。

焦りの気持ちから整理できない

故人とご遺族のお住まいが離れている、葬儀の段取りやお仕事などが忙しくて手が回らないなど、距離や時間的な問題から遺品整理が進まないこともしばしばあります。また、貴金属など財産としての相続が必要な遺品が伴うと、民法によって整理する期限が決められているため、余計に気持ちに焦りが生じます。

もともとご遺族には負担になりがちな遺品整理ですので、「早く整理をしなければ」と焦ってしまうと、よりいっそうストレスとなって気が滅入りかねません。すべてを自分たちで解決しようとせずに、ある程度思い出の品の整理が済んだら、衣類や細かな生活用品などは、遺品整理業者に依頼するという手段もあります。

業者に全面的に任せるわけではなく、立ち会って相談しながら片付けることもできるので、スムーズかつ安心して整理を完了させることができます。

まずはどこまで片付けるかの決断を

たくさんの遺品があると、「どの程度まで処分をすればいいのか」悩んでしまうこともありますね。たとえば、家具や家電のようにまだ使えるもの、着物や骨董品のような価値の高いもの、アルバムやビデオテープのような家族の思い出は、処分して良いものか悩まれる遺品の代表格です。

家具・家電類

家具類は壊れや傷みがあれば、買い取りを行うことは難しい場合がほとんどです。高級なタンスや鏡台などは迷ってしまう方も多いですが、引き取り手が見つかりにくいのが現状です。ご遺族が引き継いで使うことができないようでしたら、リサイクルショップに持ち込むか、粗大ごみとして処分しなければなりません。

テレビ・冷蔵庫のような家電類も、新しいものなら買い取りできる場合もありますが、こちらは使用歴や頻度が関係してきます。

美術品・貴金属類

美術品や貴金属などは、高額なものだと相続財産と見なされるので、贈与税がかかることがあります。贈与税は、受け取った財産の合計が1年間で110万円を超えると支払う義務が生じる税金です。

本当に引き継ぎたいと思うものは形見分けを行い、ご遺族では価値が判断できないものは、遺品整理業者に相談されることが賢明です。

写真・ビデオ類

写真やアルバム、ビデオテープのような思い出が詰まったお品は、もっともご遺族を悩ませやすい遺品といっても過言ではありません。しかし、近年ではデジタル化保存という選択肢があることをご存知でしょうか。デジタル化保存とは、写真やビデオなどをDVDディスクなどにデジタル情報として保存する方法です。

かさばるアルバムやテープ類を数枚のディスクにすることで、収納場所の問題を解決することができます。写真は画像データ化することで、劣化やカビも抑えることができ、美しいままの状態で保管することができます。

保管するか捨てるかの判断基準は?

たくさんの遺品がお部屋にあふれていると、何を残し何を捨てるかで迷い悩んでしまいます。遺品整理の手順について調べると、たいていは「要るものと要らないものを分類しましょう」と解説されていますね。

しかし前述の通り、その分類がとても難しいからこそ、遺品整理でお悩みの方が多いのです。

目にしたとき辛いかどうか

そこで、要るか要らないかよりも、「目にしたとき辛いかどうか」で判断する基準をおすすめします。見るだけでも辛いという遺品たちは、気持ちを整理する上でのしこりとなってしまいます。故人様もあなたが胸を痛める様子を望んではいないはずですから、手元に残す遺品は故人を思い出して笑顔になれるものにしましょう。

たとえば、病床で使用していた衣類やお薬となると、苦しんでいた故人の姿が浮かび辛くなってしまいます。一方、故人様との良い思い出が蘇るお品であれば、前向きな姿勢、頑張る力をご遺族に与えてくれるかもしれません。

遺品の処分を選定する際は前向きに捉えられるものだけを残し、一目見ただけで涙が出るようなものは思い切って処分するのも、ご遺族のために必要な決断です。

第三者の力を借りることも時には必要

しかし、不要とはいえ思い出の品ですから、どうしても自分の手でゴミ袋に入れられないこともあるでしょう。そんなときに、我々のような遺品整理業者の存在意義があるものと考えています。

通常の清掃業者や家事代行などとは異なり、ただ物を捨てて整理していくだけではありません。遺品整理のプロフェッショナルだからこそ、ご遺族のお気持ちを汲みながら礼を尽くして整理を行っておりますので、遺品の整理から処分まで安心してお任せ頂いていると考えています。